恋人の風俗通いが許せない - 浮気かどうかの線と、許すか別れるかの決め方
彼氏や旦那の風俗通いが許せない - 答えは世間ではなく二人の線にある
彼氏や夫が風俗に行っていたと知った。本人は「浮気じゃない」「みんな行っている」と言う。けれど、あなたの胸の中では何かが音を立てて壊れている。許せない自分が心が狭いのか、それとも許してはいけないのか。検索しても、「浮気のうち」という意見と「遊びのうち」という意見が半々で、どちらを信じればよいか分からない。
許せないという気持ちは正当です。そして「浮気かどうか」の答えは、世間の多数決にはありません。二人がどこに線を引いていたか、引いていなかったなら、今日どこに引くかで決まります。この記事では、裏切られた感覚を 3 つに分けてどこが傷ついたのかを確かめ、浮気の線を二人の言葉にし、許す、条件付きで続ける、別れるの 3 つを決める軸を示します。そして、どの道を選んでも先に済ませてほしい、体の安全の話をします。店の種類や事情には触れません。ここで扱うのは、あなたと相手の関係だけです。
なぜこれほど許せないのか - 裏切られた感覚を 3 つに分ける
「許せない」は 1 つの感情に見えますが、中身は 3 つの別々の傷でできています。どれが大きいかによって、相手に確かめることと、回復に必要なものが変わります。
| 傷の種類 | 本当に傷ついたもの | 相手に確かめること | 回復に必要なもの |
|---|---|---|---|
| 嘘 | 隠されていたこと。知らなかった期間の自分 | いつから、どのくらいの頻度か。聞かれたら本当のことを言うか | 事実が全部出ること。これ以上の嘘がないこと |
| 性の不一致 | 「自分では足りなかったのか」という自己評価 | 行った理由。二人の性生活に不満があったのか、別の理由か | 理由を自分の魅力の問題にしないこと。二人の性の話ができること |
| 体の安全 | 感染症の心配。触られることへの嫌悪感 | 避妊具を使ったか。最後に行ったのはいつか | 二人とも検査を受けること。結果が出るまで性行為をしないこと |
嘘の傷は、行為そのものより深く残ることが多いものです。「行っていた」という事実より、「隠していた」「聞いても最初は否定した」という事実のほうが、これから先の全部を疑わせます。この傷が大きい人は、相手が今から全部を話すかどうかが、続けられるかの分かれ目になります。確かめるときは、「全部話して」と迫るより、「いつから」「どのくらい」「最後はいつ」と、答えが事実になる形で聞いてください。感情の答え (「反省している」) は確かめられませんが、事実の答えは後から照らし合わせることができます。
性の不一致の傷は、たいてい「私に魅力がないから」という形で現れます。けれど、相手が店に行った理由は、あなたの評価ではないことが多いのです。性欲の強さの差、頼めないことがあった、関係とは無関係の習慣だった。どれであっても、あなたの価値が下がったわけではありません。ただし、理由が二人の性生活への不満だった場合は、黙って外で済ませる道を相手が選んだことになります。そのこと自体が、話し合えない関係だったという問題を指しています。性欲の不一致そのものについては、別の記事で扱っています。
体の安全の傷は、感情とは別に、事実として処理する必要があります。これは後の節で手順を書きます。
二人の線を言葉にする - 浮気かどうかは誰が決めるのか
「風俗は浮気か」という問いに、世間の答えは割れています。恋愛感情がないから違う、という人もいれば、体の関係があれば同じ、という人もいます。法律の世界でも、民法は「配偶者に不貞な行為があったとき」を離婚の訴えを起こせる場合の 1 つとして挙げていますが、風俗の利用がそれに当たるかどうかは状況によって判断が分かれるもので、この記事で断定はしません。
大事なのは、世間や法律の答えではなく、二人の線です。二人は、付き合い始めるときや結婚するときに、「何をしたら裏切りになるか」を話していたでしょうか。話していたなら、相手はその線を越えたのであり、「浮気じゃない」という言い分は通りません。話していなかったなら、相手は線を越えたのではなく、線がないところを歩いていたことになります。それでも、あなたが傷ついた事実は変わりません。だから、今日することは「過去に線があったか」を争うことではなく、今日線を引くことです。
線を引くときの言い方は、相手を裁く形ではなく、自分の条件を述べる形にします。「あなたは浮気した」ではなく、「私は、お金を払って他の人と体の関係を持つことを、裏切りだと感じる。これから先、それがあるなら一緒にはいられない」。これで線は言葉になります。相手がその線を受け入れるか、受け入れないかが、次の節の判断材料です。
線は人によって違ってよいものです。お金を払う関係は全部だめ、という人もいれば、隠さなければ構わない、という人もいます。どちらが正しいかを決める必要はなく、あなたの線を相手が守れるかだけが問題です。逆に、相手にも線があります。相手が「隠したのは、言えば怒ると思ったから」と言うなら、隠した責任は相手にあります。それでも続ける道を考えるなら、事実を怒らずに聞く時間を作ることが、次の話し合いを可能にします。それは線を下げることではありません。
許すか、条件付きで続けるか、別れるか - 3 つの軸で見る決め方
選択肢は 3 つです。許してそのまま続ける、条件を付けて続ける、別れる。どれが正解ということはなく、3 つの軸で見ると自分の答えが見えてきます。
| 軸 | 許す道が見える | 条件付きで続ける道が見える | 別れる道が見える |
|---|---|---|---|
| 相手の反応 | 事実を全部話し、あなたの傷を理解し、謝っている | 認めて謝るが、「大したことではない」という考えが残っている | 開き直る、嘘を重ねる、あなたの感じ方を責める |
| 自分の体の反応 | 時間をおけば、触れられることに抵抗が戻らない | 今は無理だが、検査と約束が守られれば戻る見込みがある | 触れられると嫌悪感が出て、治まる気配がない |
| 線の受け入れ | あなたの線を聞いて、自分から「行かない」と言う | 「行かない」と言うが、条件を付けられることに不満がある | 線そのものを認めない。「それなら仕方ない」と言う |
許す道を選ぶとき、「許す」の意味を決めておいてください。許すことは、忘れることでも、なかったことにすることでもありません。「この件を理由に、これから先の相手を責め続けない」と決めることです。思い出して苦しくなる日は来ますが、その日に相手を責める代わりに、「今日は思い出してつらい」と伝える。それができる見込みがあるなら、許す道は現実的です。できそうにないなら、条件付きの道のほうが、お互いにとって正直です。
条件付きで続ける道を選ぶ人は多いですが、条件は具体的でないと機能しません。「もう行かない」という約束に、「二人で検査を受ける」「聞かれたら本当のことを言う」を足してください。そして、約束が 1 回破られたらどうするかを、破られる前に決めておきます。「次があれば別れる」と先に言葉にしておくと、次が来たときに迷いません。言葉にしないまま 2 回目を迎えると、「もう 1 回だけ」が続き、許せない気持ちだけが積み上がります。
婚約中の人は、特に注意してください。式の日取り、招待状、両家への説明。準備が進んでいると、「いまさら止められない」という圧力が判断を曇らせます。けれど、式の準備は結婚の理由にはなりません。準備を止める損失と、線を越えた相手と結婚する損失を、同じ秤に載せてください。止めるなら、理由を全部説明する必要はありません。「二人の間で解決できていないことがある」で足ります。
別れる道を選ぶとき、「風俗くらいで別れるのは心が狭い」という声が、周りからも自分の中からも聞こえるかもしれません。けれど、あなたが別れる理由は風俗ではなく、嘘と、線を認めない態度と、体が拒んでいることです。そう言い直すと、迷いは減ります。
二人とも検査を受ける - 体の安全を感情から切り離す
どの道を選ぶとしても、先に済ませてほしいことがあります。性感染症の検査です。許す場合も、別れる場合も、あなたの体の安全は相手の態度とは関係なく守る必要があります。
厚生労働省は、性感染症は感染しても症状が出ないことがあり、気づかないままパートナーにうつすことがあると説明しています。症状がないから大丈夫、という判断はできません。検査は保健所や医療機関で受けられ、自治体の保健所によっては匿名かつ無料で受けられるところがあります。感染の機会から日が浅いうちは、検査しても正しい結果が出ないことがあります。受けられる時期は検査の種類によって違うので、予約のときに保健所で確かめてください。詳しい受け方は、性感染症への不安と検査の受け方を扱った記事で説明しています。
相手に「検査を受けてほしい」と言うのは、疑いの表明ではなく、安全の手順です。そう伝えてください。「あなたを疑っているからじゃなくて、二人の体のために、結果が出るまで一緒に待ちたい」。この頼みに相手がどう応えるかも、前の節の判断材料になります。面倒がる、怒る、先延ばしにする。そういう反応が出るなら、相手はあなたの体の安全を自分の問題と考えていないということです。相手が受けなくても、あなた自身は受けてください。結果が出るまでは、性行為をしないという線も、あなた一人で引けます。
知った直後に決めなくてよいこと、決めること
知った直後の夜に、許すか別れるかを決める必要はありません。感情が最も高いときに出した答えは、どちらの方向でも後から揺れます。今夜決めるのは、結論ではなく 3 つの手順です。
1 つ目、相手に確かめる質問を書き出す。いつから、どのくらい、理由は何か、避妊具は使ったか、これから聞かれたら本当のことを言うか。感情的になる前に紙に書いておくと、話の途中で聞き漏らしません。2 つ目、検査の予約を入れる。自治体の保健所の検査日と、受けられる時期を調べて、自分の分だけでも先に押さえます。3 つ目、話す相手を 1 人決める。友人でも家族でもよいですが、相手を悪く言うだけで終わる人より、あなたの気持ちを整理するのを手伝ってくれる人を選びます。身近に思い当たらないなら、24 時間つながるよりそいホットライン (0120-279-338) があります。どこに連絡すればよいか迷うときの相談先は、つながる窓口のページにまとめてあります。
続けると決めたなら、裏切りの後に信頼を取り戻す道筋を扱った記事が、その先の手順になります。別れると決めたなら、その決断は心が狭いからではなく、自分の線を守った結果です。どちらを選んでも、「許せない」と感じた今夜のあなたは、間違っていません。
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