かき氷を食べるとキーンとなる理由 - アイスクリーム頭痛の科学
あの「キーン」の正体
かき氷を一気に食べたとき、こめかみや額のあたりがキーンと痛くなる。あの現象には「アイスクリーム頭痛 (ice cream headache)」という正式な医学名があります。英語では「ブレインフリーズ (brain freeze)」とも呼ばれます。
冷たいものが口の天井 (口蓋) に触れると、そこにある血管が急激に冷やされます。すると脳は「大変だ、頭が冷えすぎている!」と判断し、血管を急いで広げて温かい血液を送り込もうとします。この血管の急な拡張が、周囲の神経を刺激して痛みを引き起こすのです。
なぜ「こめかみ」が痛いのか
冷たいのは口の中なのに、痛みを感じるのはこめかみや額。これは「関連痛」という現象です。口の天井の感覚を伝える三叉神経は、額やこめかみの感覚も担当しています。脳が痛みの発生源を正確に特定できず、「たぶん額のあたりだろう」と誤解するのです。
止める方法は意外と簡単
アイスクリーム頭痛が起きたら、舌を口の天井に押し当ててください。舌の温かさで口蓋の血管が温められ、痛みが数秒で和らぎます。あるいは、温かい飲み物を少し口に含むのも効果的です。
そもそも、冷たいものをゆっくり食べれば起きません。口の天井に直接当てず、舌の上で少し温めてから飲み込む。これだけで、あのキーンとは無縁になれます。とはいえ、暑い日のかき氷を「ゆっくり食べろ」というのは、なかなか難しい注文ですが。 (人体の不思議に関する書籍も面白い発見があります)